今ぼくが一生懸命やっている世界の、源流がそこにあるのは勿論わかってる。
フィルム、という世界。
だけれどもそこには残念ながらぼくにとっての原風景はないし、乱暴に言ってしまえばたぶん温故知新的なそこにしかない発見も。今更となっては僕にとってはあまり多くは、ないんだと思うのです。(あるとしたらそれは銀塩カメラを取り扱うという行為によるものではなく、寧ろレンズ遺産そのものであったり、今も尚我々に何かを強く問いかける、優秀になされたプリントの力。そして何より自ら現像作業をする事で得られる経験と理解でしょう。しかしそれはあまりにも、学ぼうにも途方もないチャレンジだと言わざるを得ない)
携帯電話に簡易デジタルカメラの機能が付いた恩恵を受けて、自ら選ばなくてもカメラが日常生活内の最低イクイップメントとして常に身近に在りはじめた、ぼくはその最初の世代。その延長線上としてのみ、今がある。そこはもうカッコつけてもどうしても、曲げようのない事実。
だからぼくは、『いやー、好きが高じてついにフィルムに手ェ出しちゃいました~(ドヤ)』・・・
という王道とは違う形の、自分なりに意義ある形の
今へと繋げられる『ルーツ、源流探し』を、してみようかなと強く思いまして。
もうぼくにとってはこれ以上なくうってつけの。
いうなれば自分と同じ血の流れた、おじいちゃんに、会いに行こうと思ったのでした。
という訳で今ではレストラン一回分くらいのお金で買えてしまうご先祖様を。自分の元へと呼び寄せてみました。値段はどうあれ、気持ちとしてはもちろん正座して。
DMC-LC5
2001年発売
Panasonic Lumixブランド立ち上げ初号機にしてフラグシップ。
1/1.7型400万画素CCD +ライカ監修バリオ・ズミクロンレンズ(F2.0~)。
同じ1/1.7クラスセンサーのハイエンドデジタルコンパクトの歴史的代表機、GR デジタルは05年ですよ?
やれ、所詮家電屋だのなんだのカメラメーカーとしては揶揄される事も決して少なくないパナですが。
Lumixブランドを立ち上げてデジタルカメラ業界に本格参入してまだ僅か10年。他社とはケタの違う歴史の浅さです確かに。でも、10年間全く同じ精神でブレないものづくりを貫いてるって、すごいですよ。だってこれそのまんまLX5(今現在のPanasonicの1/1.7クラスセンサーのハイエンドコンパクト)ですよね。10年経ってもまんま通用するコンセプトでハイエンドデジタルコンパクトを2001年にもう作っていて、既にそこで完成形だったんんじゃないの?これ、っていう。
そのパナが(必然と言える気がします、)OLYMPUSと陣営を組んで推し進めたフォーサーズ/マイクロフォーサーズ規格のカメラでぼくは今写真を撮っていたり、加えてハイエンドコンパクトの究極の形、SIGMAのDPなども使っていることもあり。
僕の源流はここに在るんだろうな、という気がするのです。
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